核家族化が進んでいる現代日本社会においては、子供や孫、親戚と離れて生活をしている人が大半となっているわけでして、それゆえ遺産がどのくらいあるのかを生前に明確にしないまま他界しているというケースが多くなっています。
賃貸アパートに一人で住む老人も多くなっている現在では、他界したときだけ遺族が顔をあわせるということもあるわけでして、そのときはじめてどのくらいの遺産があるのかが判明するのです。
もちろん銀行口座にいくらか貯金があるというケースのほうが多いとされていますが、独居老人でよくあるケースが、負債である借金額が貯金額を上回っているケースです。
法律的にいうと負債だけがある場合においては相続放棄が手続きとして認められていますので、妥当な方法となります。
このとき気をつけなくてはいけないのが、他界したショックで動転していたとしても、法律でいうと相続放棄の手続きを申請することができるのは他界してから三か月以内となっていることです。
相続放棄は妥当な手段として認められているので、三か月の期限に気をつけておけば負債の責任を負わずに済みます。
2013年8月アーカイブ
遺産というと相続することばかりに目が行きがちですが、
遺産にはプラスの遺産もあればマイナスの遺産もあります。
資産にプラスの資産もあればマイナスの資産があるのと同じです。
もし、プラスの遺産よりもマイナスの遺産のほうが多ければ、
相続放棄をすることも可能です。
遺産を相続することで、
相続人の将来にまで支障が出るような遺産を相続しなくてもいいわけです。
ですが、実際には故人が借金をした人が、
とてもお世話になった人だということもあります。
マイナスの遺産を相続するのは不利だからと、
すべて放棄することができるかというと心情的に難しい場合もあります。
選択して放棄することはできないので相続人も困るでしょう。
そういう時に遺言でもあれば良いのでしょうが、
そういう時に限って何も言い残してくれずに亡くなったということが多いんです。
残された遺族のことを考えれば、
遺言を残すというのは故人の最後の愛だと思うのは私だけではないと思います。