残された家、誰のものに?

私の母方の祖母は川崎の一戸建てに住んでいた。
家は木造二階建てで一階には、今と台所、トイレとお風呂、昔の木造建築にありがちな、とても急な階段を上がると部屋が3つ。
そこで、母は両親と他の兄弟たち5人と暮らしていたのだ。
祖母が老衰で亡くなったときに家をどうするかという話になった。
母は家は懐かしいと思うけど、嫁に行き苗字が変わり何十年。
今はここが家自分の家だからといい、相続を放棄した。
相続放棄の手続きが結構大変で、はじめは自分たちでどうにかしようと思ったけれども、家庭裁判所に行く、とか行かないという話が出たところで、母は自分で手続きすることを辞め、弁護士さんにお願いした。
相続放棄したのは母だけで、そのとき残っていた兄弟3人で相続ということになったのだが、みんな遠方に住んでいるので、その家をリフォームして住むということにはならなかった。
結局家は誰のものにもならず売却された。
買い取った業者は建物を取り壊して、新しい家を建て直し売却金額の3倍以上の値段で売りに出されていた。
家の売却代金は相続した3人の兄弟で分けたそうだが、母は全く後悔していないと言っていた。
相続でもめて兄弟の仲が悪くなるというのは、よく耳にするけど、母の場合は兄弟間でもめることもなくスムーズにことが運んだので本当によかったと思っている。

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